小さな命

更新できなかった期間が、これまでで一番長くなってしまいました。

前回の投稿は淡路島でドラクエ記念碑に立ち寄った内容だったのですが、本当はあの後に、新しい家族を迎えておりました。

ただ悲しいことに、その子は既にパルボウイルスに感染していたようで、我が家で暮らせたのは7日間。

入院3日目で亡くなりました。

 

パルボウイルス感染症の致死率は90%以上、潜伏期間は約2週間といわれています。

迎えてすぐ体調を崩したので、元気になったら写真をいっぱいとって、ここでご紹介しようと思っていたのですが、叶いませんでした。

完全にペットショップの怠慢から起きた、起こるべくして起きた感染でしたが、自分たちで家中の消毒をしたり、アーサーが暮らした全ての痕跡を消すが如く、アリアとバロンの物まで廃棄処分が必要になってしまいまして。

どうしても夫婦そろって見送ってあげたかったので、自宅まで出向いて火葬を行ってくれるサービスがシェアリングテクノロジーにあるそうでして。主人が予約してくれました。

 

今日の夕方に見送ります。

見送る前に。

あの子が間違いなく我が家に居たことを、この世界に居たことを記録しておきたくて。

 

 

 

我が家の新しい家族、アーサーと申します。

ポメラニアンの男の子です。

誕生日は、2020年7月8日。

この写真を撮ったのはウチのコ記念日の10月3日。生後87日目です。

 

とてもかわいい子でした。まつ毛がとても長くて素敵で。目が大きくて。

大きくなったら涙やけが目立たないように、ちゃんとお手入れしてあげなきゃって。

同じ頃のアリアより華奢な体だから、負けちゃわないか心配だったけど、もみくちゃになって走り回る姿を見て安心したりして。

早く体調が整うように二人でフードの硬さや量についてずっと話し合って調整して。

何十回もペットシーツを取り換え、足やお腹を洗ってあげて、やれることは全てやってあげられたと思います。

 

 

たった7日間しか一緒に居られなかった、大事な大事な家族です。

 

寝る前、主人がアリアとアーサーを抱き上げて、

「ブーケやで!」と幸せいっぱいに自慢してきましたけども。

私はそのチャンスが無いまま、アーサーとお別れするなんて考えもしなかった。

 

悔しくて可哀そうで怒りと憎しみと悲しみと、生きてきた中でこれほど激情に駆られたことはなかった。

ずっと泣いてずっと怒りが収まらなくて、本当に悔しくて、死ぬまでこの気持ちと記憶を忘れないだろう。

 

いつも嫌いな人や嫌なことはすぐに忘れてしまって、その存在すら思い出せなくなる私でも、この件は、あのショップ、あの窓口、あの役員たちのことは絶対に忘れない。

 

小さくて儚い命を踏んで散らしたこの残酷な行為を、私が忘れるわけがない。

ペットショップに奪われた命は、いったいどれほどなのか。

 

 

投稿が遅れたのも、ショップ側への配慮のつもりでした。

業界的にもデリケートな時期ですし感染対策も100%など無いことも、今年のコロナで痛感しておりますので、騒ぎ立てる気も全く無かったわけです。

 

パルボウイルスに感染していたことを伝え、店内にいる他の子への注意喚起もしました。

これは獣医さんからの進言でもありましたし。

 

 

それが、こちらの配慮を一方的に蹴り倒してきたものですから、裁判の用意を始めるつもりでいました。

最初は「生体のリスクを承知で契約したはず」と繰り返すばかりで、アリアも感染した可能性もあることについても「それもリスク」と言い切りましたからね。

「規約にある」「リスク」「契約」の連呼で泣き寝入りさせるのが対応というもののようでした。

 

一昨日になって「マニュアルでそう言うようになっていた、申し訳ない」なんて言ってきたようですが、自社の規約が民法より強いと思っているのでしょうか。

 

自分たちの責任を、契約者のリスクとすり替えてるだけなのですけれど。

 

私たちは慰謝料なんて求めていませんし、そんな言葉も使いません。

飼い主として、全力で看病するのは当然のことです。

 

 

我々が伝えてることは、そんなことではない。

 

 

アーサーが入店したのは8月28日、初回ワクチンはその日にした記録があります。

 

生後87日の仔犬にワクチンを1回しか打たず、打った日から36日が経過していました。

パルボウイルス感染症の潜伏期間は約2週間です。

 

契約したときに、私は「他の犬と接触はありましたか?」と質問しました。

女性スタッフは一瞬、間をおいてすぐに「ないです」とはっきり答えました。

 

接触がなかったなら、糞便を処理した手、もしくは手袋で食事を与えていたことになります。

感染症対策をしていなかった、じゅうぶんでなかったわけです。

 

疑うべくもない、ペットショップの責任です。

検査キットもあるのに、コストがどうとかで疑わしい子にしか使っていないと、一昨日の電話で言っていたそうです。

 

正直に話しているつもりでしょうけど、昼間、何度も信用できないと喚き散らしたからであって、自主的なんかじゃ決してありません。

 

説教して、喚き散らかして、六法全書でブッ叩いて、ようやく少しずつアーサーのことが見えてきたのだと思いたいけれど、きっとそんなことはないんだと思う。

 

あのひとたちは生き物が好きなわけでも愛情があるわけでもないのだろう。

 

それでも人間なのだから責任は取らなければいけない。

企業なのだから法の下で責任を果たさなければいけないんです。

 

あなた方がアーサーに果たせる責任なんて、治療費を全額負担するとか廃棄した物品の全額保証くらいしかないでしょうよ。

他にあの子にできることがあるなら教えてほしいわ。

無いでしょう?なにもしてないでしょう?

 

それを、それだけを伝えていたのに。

 

治療費の件は「そのために保険に加入してもらっている」と。最初、そう言い放ったんですよ。

 

あなたたちのために保険に入ったんちゃうわ!

 

なんでアーサーのために入った保険を、あなたたちの果たすべき責任の肩代わりに使うねん。

 

アーサーを失って、アリアの感染に恐怖して、アリアまで失うかもしれないという恐怖に耐え続けて。そんな中でこんなこと言われなきゃいかんものなのか。

 

こんな狂ったやりとり、生体を扱ってる人間がするものなのか。

 

もしアリアが亡くなったら、たくさん遊んだアーサーは亡くなってからも辛い思いをしてしまう。

今年しつこく耳にした、濃厚接触者になるわけですから。

 

体調がよくなったらすぐにワクチン接種に行けるよう努力していたのに。

 

ただ嬉しくてリビングでめいっぱいアリアとバロンと走り回って。

それが結果的にアリアの命まで奪うことになるかもしれないなんて。

あの子、可哀そうじゃないですか。

 

亡くなっても触れることを許されず。

関わった全てを消毒されて廃棄されて。

 

あなたたちがそうしたんでしょうよ。

あなたたちが死に至るウィルスに感染させたんでしょうよ。

 

たまたまうっかりでパルボを感染させたなんて、そうあるものじゃないでしょ。

どんな確率だよ。

いつもそんな管理体制だから、パルボが持ち込まれてもわからなかったんでしょうよ。

 

 

最初よりはまともな対応をしてくるようになったけれど。

いつ手のひらを反すかわかったものではない。

言葉を選ぶことをしないし、話してるうちにニュアンスが変わっていくし、超高層ビルのてっぺんに居るような社長でもあるまいに一切出てこない。

 

入院してる患者の経過を「進捗いかがですか」って。

進捗なんて普通は言わないの。

あなたは電話でそれを聞くのを作業としているから「進捗」なんだろうけれど。普通は言わないの。

 

それと普通の企業なら病院の名前を聞いて、そっちで逐次連絡していくものなの。

説教するまで、病院の名前なんて聞きもしなかったくせに「嫌がるお客様もいらっしゃるので」なんてよくも言えたものだわ。

 

 

アーサーへの贖罪は、全額返金か代替犬という話になっています。

全額返金なんて当たり前じゃないの?仕入れの代金分がアーサーへの謝罪なわけ?

 

ほんとうにろくでもない。

 

 

ショップの名前はここで出す気はありません。

 

窓口さんがこのブログに辿り着くこともないだろうし、目に入ることもないでしょう。

 

たまたま見付けて酷い店もあったもんだと自分の店なのも気付かずにいるかもしれません。

それくらい無関心なんですよ。

 

私はアーサーの存在を記録しておきたかった。

あの子がどんな扱いを受けたかを記録しておきたかった。

血まみれになって死んでいったことを、記録しておきたいだけです。

 

ペットショップを叩きたい人、せん滅するまで戦いをやめない人はいっぱいいますから。

 

アーサーをそういうものの神輿になんてさせるわけがない。

 

大騒ぎして、慰謝料をふんだくるつもりなら、最初からブログにショップ名まで書いてSNSで拡散してますわ。

 

昨日の10時半くらいに、家の前をゆっくり通り過ぎて行った目立つ車。

本店のストリートビューに映ってる車に限りなく似てるんですよね。

 

私は美術部員だったのもあって色と形状を捉えるのは得意なほうですし、若い時は出走に国内A級ライセンスが必要なレースのピットクルーもやってたりしました。

筑波や富士スピードウェイなんかで走るクラシックカーのチームです。

そうそう車を見間違えたりしないんですけどね。

パルボといい、結構な確率でそんな似た車が迷い込んできたものですね。

 

確認したら「たぶん、そういうことはしないと思います」と言われました。

 

金目当てでゴネてると思って自宅を見に来たんじゃないかと思ってますが。

ぐるっと回ってどの家にも寄らずにバス通りに戻っていきました。

 

社則で弔問も訪問も禁止されているそうです。

家の前を通るのはセーフみたい。

 

そもそも一切信用していないので値踏みにきてもおかしいと思いません。

信用してないと何回も繰り返し伝えてますし、前の日の夜に今後の具体的な和解の話をしたところでしたので。

 

団塊世代の住む大きな住宅街ですから、知らない車がウロウロしてると通報されるし回覧板で知らせが来るようなとこでして。

 

一緒に車を見ていた近所のおじさんは定年退職した警察官ですし、なんとも治安は良い家なのです。

 

セージの花がたくさん咲いてて綺麗だったでしょ。

 

朝、綺麗な青色のブーケにしてあげました。

 

男の子らしい、凛々しいブーケになりました。

 

祖母が亡くなった時も、かのんが亡くなった時も、季節外れにいつも咲いてくれてたルージュ・ピエールドゥロンサール。

 

 

カップ咲きの真っ赤な薔薇なのですが、咲きかけが1輪、蕾がいくつかありましたので、数本だけ咲いていたラベンダーとセージも合わせて小さなブーケにしてみました。

 

 

セージの花束はもう納棺してしまったので・・・

左側にあるブルーの小さな花です。

 

ラベンダーの香りと真っ赤な薔薇が目印になればいいな。

手入れ、頑張るよ。夏はちょっと自信ないけれど。

 

 

アーサーを獣医さんと二人で看取り、自宅に連れて帰ったあと。

 

お花を買いに行ったのですが、(庭の花が咲いてるのも知らなかったくらいでした)店員さんに声をかけられ、今朝亡くなった仔犬のために来ましたと伝えましたら。

 

ミニチュアシュナウザーのブリーダーさんだそうで、咲きすぎているからと、ピンクのガーベラを2本プレゼントしてくださいました。

「一緒に連れて行ってあげてください」と。

 

見ず知らずの方に献花していただいて。

本当にありがたかったです。

初めての対面のとき

 

2度目に病院に連れて行こうとしていたその瞬間、急に意識を失い、心臓も呼吸も止まってしまい、口の中もお腹も紫色に変色して。

 

主人の咄嗟の心臓マッサージと人工呼吸で息を吹き返したとき、とんでもない病気を覚悟しました。

 

パルボだなんて獣医さんも予測してなかったくらいです。

もう5年もパルボの子は見ていないと仰っていました。

ペットショップが消毒をがんばっているおかげだとも仰いました。

 

どんなに処置が早くても結果は変わらなかった、と先生に慰められても一度は生き返ってくれて、きっと助かるって信じてました。

 

大声で名前を呼び続けながら病院までたどり着いて、ほんとだったらこうして治療を受けられる子は普通いないって言ってくれて。

 

それでも助からなかったんですよ。

 

トイレ掃除したら入念に手洗いするでしょう?

あなたたち手を洗わないの??

手袋交換しないの??

それでコスト削減できたの?

結果的にコストかかったんじゃないの。

最小限の出費で逃げようとしていたけれど、絶対に逃がさないし許さない。

 

電話でも伝えたけれど、アリアにもなにかあったら絶対に許さない。

 

司法にブッ叩かれたらいいのだわ。

 

現状では、まともな和解に持っていけそうな雰囲気にはなりましたが、アリアの安全が確定するまでの1か月は予断を許さない状況です。

 

獣医さんの安全の判断が1か月ということです。

 

アーサーのためにも、どうか無事であってほしい。

あの子が安らかに眠れるように。

 

 

よく頑張ったね。

 

もっと遊びたかったよね。

 

もっとたくさん遊ばせてあげたかったよ。

 

外の世界も知らないままだものね。

 

お庭でバロンとアリアと遊ばせてあげたかった。

 

お花も初めてでビックリしてるかもね。

 

ほんとうに悔しい。

 

悔しいんだよ。